フリーランス

2019.08.07

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約2000名のフリーランスが登録する「HighClass」担当者に聞く! エージェントサービスで案件を獲得するためのポイント

近年、フリーランスや副業のマッチングエージェントサービスが増えています。しかし、フリーランスや副業を始めたばかりとなると、エージェントを通して案件を獲得するためには、具体的に何をすれば良いのか分からない人も多いのではないでしょうか。

マッチングエージェントサービスのひとつHighClassでは、年収800万円クラス、事業開発やマーケティングなどの非エンジニア人材に特化し、フリーランスと企業を繋ぐサポートをしています。サービス内容やエージェント経由でスムーズに案件を獲得するためのポイントについて、ヴァンテージマネジメント株式会社人材ソリューションカンパニーの趙翔さまに伺いました。

「HighClass」のサービス内容について

御社のサービス内容についてご紹介をお願いいたします。

年収800万円以上のハイクラス人材に特化して案件を紹介するマッチングエージェントサービスです。事業企画、マーケティング、営業、人事、経理など非エンジニア人材を週1日から業務委託契約の形で企業に紹介しています。

また、実際に会社に出勤して業務に取り組んでもらう「インハウスサービス」であることが弊社の特徴です。一部リモート業務もあります。

御社と取引している企業が求めているのは、どのような人材なのでしょうか?

30代から40代までの「ミドル層」です。現場で実際に手を動かしてチームをマネージメントしたり、事業をファシリテーションしたりする層が、どの企業でも絶対数が足りていません。特に、マーケティング、営業、事業開発など企業として利益を生み出す部門のミドル層のニーズが高い傾向にあります。

案件の内容について詳しく教えてください。

「マーケティングの部長を週3日、やってみませんか?」という案件です。例えば、年収が1000万、2000万クラスのハイレベルなミドル層人材を採用しようとしても、そのような人材はなかなか市場にいないため、採用できず、業務が進まないんですね。そこで、私たちが登録者の中から企業が求める人材を探して紹介し、「少しずつでも業務を前進させましょう」と提案します。

ヴァンテージマネジメント株式会社 趙翔さまインタビュー写真

登録から案件獲得までの流れ

企業への紹介はどのような流れで進めるのですか?

まずはサービスに登録いただき、その後、弊社で面談をします。面談は45分から1時間程度で、簡単な自己紹介をしてもらった後に登録者の希望条件や得意分野を伺います。弊社との面談後は私たちが登録者に合った案件を探し、合致しそうな案件が見つかったら企業とマッチング。その後、登録者と企業側で面談を行い、双方の条件とニーズが合えば契約、就業開始となります。

面談時のポイントについて教えてください。

「自分を理解しておくこと」です。「自分は何が得意で、この案件なら自分に合いそうだ」というものを把握して面談でアピールできる人は、企業にも紹介しやすいですね。また、現場での実戦経験が豊富な人、特に事業会社で経験を積んでいる人は企業にも採用されやすい傾向です。弊社はインハウスサービスであることもあり、コンサルタントのようにアイデアを述べるだけではなく、実際に行動に移せる人を求めています。

逆に「紹介しにくい」と感じるような人もいますか…?

「何でもできます!」という人は紹介しにくいと感じます。その人自身のアピールポイントが分からないので、どのような案件を紹介すれば良いかを図りかねてしまいます。企業側も、「何でも屋」を必要としているわけではありません。ただ「何でもできます」という人は、ピンポイントで人材を探している企業にとっては魅力的ではないようで、マッチングしにくいですね。やはり、面談で自分ができることとできないことをはっきりと伝えてくれる人は、先方からも好印象です

ヴァンテージマネジメント株式会社 趙翔さまインタビュー写真

面談前の事前準備は何をすれば良い?

面談前に、フリーランスは職務経歴書を記入する必要があります。どのような内容だと目に留まりやすいか、アドバイスいただけますでしょうか?

あまりにも長すぎる職務経歴書は読む気にはなりません。だからといって、短すぎると面談対象者がどういう人なのかが分からない。2、3枚程度に収めてもらうのがベストだと思います。経歴が箇条書きで簡潔にまとめられていれば、その人の特徴は十分伝わります。また、ただ時系列で書き連ねるのではなく、「自分はこういう人間です」というのを職務経歴書のはじめに要約して記載してもらえると良いですね。要約文を見ることで、エージェントもその内容に基づいて案件を紹介できます。

面談時のポイントにもありましたが、「自分を理解しておくこと」が重要なのですね。

そうですね。また、可能であればSNSでこまめに仕事内容や自身のことを発信するのも良いですね。私たちは面談前に、面談希望者のSNSもチェックしています。SNSが充実していると、その人がどういう人か分かりやすいですね。

その他、企業との面談前にフリーランスがやっておくべきことは何ですか?

「下調べ」ですね。面接する企業の事業内容はもちろん、業界に関する知識、競合会社はどこか、世間の動きなどをインプットしておくことが重要です。面談の場でヒアリングした内容だけでは、企業へ十分にアピールするのは難しいでしょう。フリーランスが万全の態勢で面談に臨めるように、私たちも企業に関する詳しい情報を提供しています。

契約後もしっかりフォロー

どのようにして企業から案件を受託しているのですか?

事業責任者や社長にヒアリングし、企業側の経営課題を掘り起こします。そして、その経営課題の解決に見合う人材を登録者の中から探し、合う人を見つけたら企業に「こういう人がいますが、いかがですか?」と連絡。先方から「興味がある」と連絡が来たら、面談をセッティングします。

マッチング成立後のサポート体制について教えてください。

企業と登録者との契約が続いている限り、私たちがフォローします。企業側からの業務内容や契約条件の変更希望があったり、登録者から報酬や時間面の相談があったりした時は、私たちが間に入って交渉・調整します。「契約して終わり」ではありません。

契約期間はどれくらいですか?

長くて2年以上、短いものでは半年、9ヶ月の案件もあります。弊社としては、基本的に1年間で考えています。企業が抱える課題を短期間で解決するのは難しく、少なくとも1年は見る必要があるためです。登録者が成果を出し、その結果を見て企業側から契約延長があれば、更新することもできます。

ヴァンテージマネジメント株式会社 趙翔さまインタビュー写真

フリーランスの案件獲得には、「自己認識」と「量」が重要

フリーランスが案件を獲得するためには、「自己認識」と「量」が重要だと考えています。自己認識の重要性については先にも述べさせていただきました。「量」とはどういうことかというと、私たちはフリーランスや副業を始める方には、弊社以外のエージェントにも登録してほしいと考えています。弊社が開拓できていない案件を持っている可能性があるためです。事業を行う時、さまざまな仮説を立ててPDCAで実践するのは一般的で、エージェントの選び方も同じです。

案件を獲得するなら、まずは登録するマッチングエージェントサービスを増やし、多くの会社から紹介を受けた方が良いでしょう。その上で、自分のスキルに見合うものを残し、そうでないものは止めるなどしながら、自分のスタイルに合ったエージェントを搾れば良いと思います。

私たちは、自分たちのサービスが「100%」とは考えていません。だからこそ、至らない部分は指摘いただき、サービスの改善に繋げていきたいと考えています。私たちは、フリーランス業界を良い方向に導きたいと考え、「HighClass」を作りました。これからも誠心誠意、フリーランスの方々と向き合っていこうと思います。

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