外部人材活用

2019.07.10

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急成長スタートアップ3社が語ったフリーランス・複業ワーカーとの働き方

エニィクルーが定期開催をする「Startup × フリーランス・複業Meetup」は、外部人材を積極的に活用するスタートアップ企業と、フリーランス・複業人材の交流イベントです。Yahoo! JAPANのオープンコラボレーションスペース「LODGE」での開催となった6月18日のVol.3では、急成長スタートアップである「Cansell」「ニューレボ」「アイデミー」の代表にお集まりいただき、スタートアップ企業が採用で重視することや、お互いが働きやすい環境づくりで気をつけている点を中心に、パネルディスカッションを行いました。80名の事前申込枠は満席。パネルディスカッション後に用意されたネットワーキングの時間も大いに盛り上がりました。

各社事業紹介と外部人材活用ポジション

まずは、各社のサービスについて紹介をお願いします。

株式会社ニューレボ 代表取締役 長浜 佑樹さま:物流業界向けに、無料で使える在庫管理ソフト「ロジクラ」を提供しています。これは小売業には必ず必要な入出庫管理を、スマートフォンとPCを使って簡単にできるソリューションです。1年半前から始めたサービスでしたが、半年前からビジネスモデルを変えて、フリーミアムモデルでの提供を開始。ユーザーが急激に増え始め、現在では国内No.1の伸び率のソフトウェアになりました。

物流には余剰在庫という社会課題が存在します。将来的にはAIを使うことで、在庫管理で集めたデータをもとに需要予測するビジョンを描いています。スタートアップのラウンドとしては、シリーズAの手前。これまでは開発中心だったので5名で運営できていましたが、今では圧倒的に人が足りない状況です。これから急拡大していくので、エンジニアも営業も募集しています。

Cansell株式会社 代表取締役 山下恭平さま: Cansellは、ホテルを予約した後にキャンセルしたい場合に、キャンセルするのではなく、代わりに利用する人を探すサービスです。新たな利用者の選択肢になりやすいよう、Googleで検索すると比較対象として表示されるようにもなっています。グローバル展開も始めているところで、国外でも利用できるようになっています。

Cansellは、キャンセル料金の負担を軽くするためのサービス。そこで、2つの特徴があります。ひとつは、キャンセル料が発生する予約なのかという審査。もうひとつは、高額転売目的で利用しないよう、予約した価格より高く売れない仕組みです。

マーケティング周りを中心に業務委託しており、委託の範囲をエンジニアやデザイナーなどに広げたいですね。また、Cansellが気づいていない「たしかに必要だな」というニーズがあるはずですので、「こんなスキルを持っている」と提案してもらえると助かります。

株式会社アイデミー 代表取締役 石川 聡彦さま:今、機械学習のエンジニアが社会的に不足していて、採用は困難なので社内で育成していく方針の会社が多くなっています。そこで私たちは、AIに強い組織を作るために、AIの技術について学べるオンラインサービス「Aidemy」を提供しています。類似サービスのなかでは最大の3.5万ユーザー以上に利用されていて、法人契約の企業は従来からある大手の製造業が多いですね。これまでになかった、AIを使ったプロジェクトの人材を育成するため、Aidemyが利用されています。

アイデミーのチーム構成は、正社員が17名、業務委託が30名以上。フリーランスや複業人材に支えられている会社だといえるでしょう。大きく分けて機械学習エンジニア、Webエンジニア、営業の3職種を募集しています。コンテンツづくりやサポートのほか、営業では、企業に訪問してAIでどう課題解決するのかを考えるコンサルティングを行います。ヤフーやメルカリといったWEB系サービス企業のエンジニアも在籍していて、彼らとディスカッションしながら事業を作れる点は、契約企業から喜ばれますね。

左から Cansell 山下さま、ニューレボ 長浜さま、アイデミー石川さま(以下敬称社名略)

フリーランス・複業ワーカーの採用

では、事前に募集した質問をもとに進めていきます。まず、フリーランス・複業ワーカーの方の「採用時」に、面談やプロフィールでよく見ているポイントはありますか?

Cansell 山下:もちろん経歴も見ますが、ビジネスの基礎となるコミュニケーションについて、面接時にとても見ていますね。コミュニケーションができないと、一緒に働いたときにトラブルになりがちですので。それから、プロフェッショナルのマインド。スキルや経歴以上に、こうした点について職種を問わず見ています。

ニューレボ 長浜:一点だけ「プロジェクトの完遂」について、ディスカッションするよりも前に見ています。雇う側の都合で完遂できないこともあるので、その点は考慮しながら。技術力も大事ですが、完遂してもらうことが重要です。

アイデミー 石川:ポートフォリオがWEBにあるかを重視します。契約するかどうかの意思決定は短時間で行うのですが、職務経歴書よりもアウトプットがあったほうが理解しやすいんです。また、商材の特性上、技術的なことをわかりやすく伝えられる方と働きたいのですが、その能力がある方はWEB上にアウトプットを残している場合が多いんです。

エンジニアのなかには、GitHubに残していない人もいると思いますが。

アイデミー 石川:GitHubに限らず、登壇やライトニングトークした実績が残されていると、安心感や信頼感がまったく違いますね。

三者三様で面白いですね。山下さんの場合は、コミュニケーションを重視しています。

Cansell 山下:そうですね。エンジニアの場合、正直、技術力は測りにくいものです。たとえ技術力がなかったとしても、コミュニケーションができれば信頼して任せられます。

アイデミー 石川:私もコミュニケーションは見ていますが、複業の場合は正社員ほどではありません。というのも、プロダクト開発ではなく、(密なコミュニケーションなしでも進められる)「疎」の部分で入ってもらうことが多いからです。コンテンツ執筆であれば、執筆中のコミュニケーションはあまり必要としません。

成功事例と失敗事例・工夫

フリーランス・複業ワーカーの方とチームメンバーとして働いての失敗事例と成功事例をおしえてください。

アイデミー 石川:平日日中にバグ対応が必要で、連絡を取りにくく、対応が難しいことがありました。そういう反省もあって、基本的に疎に結合するプロジェクトしかお任せしていません。平日日中にも円滑なコミュニケーションを取りたい場面がある役割では、認識が甘いとお互いアンハッピーになってしまいます。

Cansell 山下:石川さんと同じ失敗をしました。コアな業務では依存関係が発生するので。他には、報酬体系で失敗しましたね。時給換算しにくい仕事だったので月額固定にしたのですが、こちらの期待を超えるようなパフォーマンスにはつながりませんでした。本業があるというマインドが働くのかもしれませんね。これからエンジニアを採用するなら、時給にすると思います。

アイデミー 石川:今の話を聞いていて、期待値コントロールが大事だな、と。私の成功例では、ご自身が強み弱みを把握していて、「複業だから1カ月かかるので、それなら本業の人に任せた方がいいのでは」と(何でもできるというのではなく、自分から仕事を断るくらい)、自分で期待値コントロールできる能力が高い方のプロジェクトは上手くいきました。

ニューレボ 長浜:ニューレボでは、最初はタスクとミッションを渡して、答えが分かりやすい状態にしておきます。慣れてきたら、枠にとらわれず思考してもらう。段階的にステップを上がれるように設計しておくと、楽しく取り組みやすくなります。

正社員とフリーランス・複業ワーカーが混在するチームで、コミュニケーション、ツール、制度等で心がけている工夫はありますか?

アイデミー 石川:完全リモートにしています。コミュニケーションが必要なら正社員で。複業は密接なコミュニケーションを不要にすることで、働きやすくしています。

Cansell 山下:世界中どこで働いてもOKにしています。心がけとしては、兵隊として使うようなことはしたくないので、その人がCansellに関わったことでプラスになる環境を用意できているか考えるようにしていますね。

ニューレボ 長浜:もし自分が複業する立場だったとしたら、楽しい働き方になるように考えています。仕事がビジネスにどう影響するかわかるよう、給与以外の数値を共有していること、なるべくタスクにならないような仕事の渡し方をすることですね。立場に関係なく仲間として働くほうが、高いコミットにつながるのではないでしょうか。

フリーランス・複業ワーカーの方へのメッセージ

これは、会場のみなさんから寄せられた質問です。フリーランスから正社員になったケースはありますか。

ニューレボ 長浜:ぜひ正社員でという話になっていたものの、当時は資金が十分でなく実現しなかったことがあります。

アイデミー 石川:誘ったものの、残念ながら他社に移ったケースはあります。

Cansell 山下:打診したものの、まだ現在の会社でやりたいことがあるそうで実現していません。今はタイミングが合わないものの、将来的には検討してくれそうな感触はあります。

ステージによっては資金面で難しい場合もありますよね。私たちも、「将来的には一緒に」というコミュニケーションはしています。
では最後に、これからスタートアップで活躍したいフリーランス・複業ワーカーの方へのメッセージをお願いします。

Cansell 山下:スタートアップはお金がないことを理解していただき、最初は金額面で寄り添ってもらえると助かりますね。これは自分を安売りするという話ではなくて。スタートアップでは、ステージによって状況も大きく変わりますので、相手がどういう状況にあるのか考慮していただくと、お互いがいい形になると思います。

ニューレボ 長浜:自分のキャリアを、ウソをつかずに教えてほしいですね。それから、今のシリーズA手前というステージは、開発やセールスで中心となって携わることができます。そこから吸収できることがある、という観点で選んでもらえると、うれしいです。

アイデミー 石川:複業ならではの難しさもあるし、本業が忙しくなる可能性もあります。アイデミーで募集している職種と形態は、まず複業を始めてみたいという方にとって、始めやすいのでオススメです。みなさんが持っている技術力やノウハウをシェアすることは、私たちも必要ですし、製造業系の大企業も必要としていて、よりよい日本にしていく社会的意義があります。

まだ紹介しきれない質問があるのですが、この後のネットワーキングで登壇者のみなさんに直接聞いていただければと思います。ありがとうございました。

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