フリーランス・副業2019.07.23

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会社員の副業 – 損をしないための節税対策

最近では副業解禁の流れが大いに盛り上がりを見せていますが、忘れてはいけないのが「税金の支払いをしなければならない」ということ。

本業を頑張りつつ、更に時間を作って副業に精を出して稼いだお金なのに税金を多く取られてしまうのは何とも歯痒い気持ちになるのではないでしょうか。また、なかには制度について理解が乏しく払い過ぎて損をしていることもあるかもしれません。

これから副業をする人も既に副業をしている人も納めるべき税金や制度を理解し、損をしないために節税対策を講じていきましょう。

目次

副業で支払わなければならない税金

節税について確認をする前に、まずは副業をした際に支払わなければいけない税金について見ていきましょう。

所得税

所得税は個人の1年間の所得にかかる税金のことです。 会社勤めの方が、副業で収入を得ている場合、会社で行う年末調整以外に個人で確定申告を行い1月1日~12月31日までの期間における個人の税金を税務署に申告する必要があります。ただし、副業の種類や金額によっては確定申告を行う必要がないケースもありますので、詳細は本記事の後半をご確認ください。

住民税

地方税法に基づき市区町村が都道府県民税と市区町村民税を一括して賦課徴収することから、2つの税金を合わせたものを住民税と呼んでいます。

会社員の場合、所属している会社が毎年10月から11月頃にかけて年末調整を行い、所得税額の申告を税務署にするほかに、従業員が在住する地方自治体へ年間収入を申告しています。これ受けて各市区町村役場は住民税額を確定し、会社は毎年6月の給与から給与天引きを行うことで納税をしています。

詳細は後述しますが、副業での所得が20万円を超える際には確定申告の際に住民税の申告を併せて行いますが、20万円を超えていない場合は市区町村役場にて申告をするというのが基本となります。納税方法は本業の所得と合算し、本業の給与から天引きする特別徴収か、納付書を持って自身で支払いをする普通徴収という方法があります。なお、副業の普通徴収については各市区町村にて対応が違うので確認が必要です。

税金の金額がどのように決まるか

では次に所得税や住民税がどのように決まるのかを見ていきます。

所得税の計算方法

所得税の計算は次の通りです。

(総所得金額 – 所得控除) × 税率 = 所得税

例えば副業で年間100万円の所得があり、経費としてかかった費用が50万円だったとします。税率については超過累進課税制度から195万円以下の収入の場合5%とされています。 これらを上記の計算式に当てはめると次のようになります。

(100万円 – 50万円) × 5% = 2万5千円

住民税の計算方法

住民税は、所得割額と均等割額という2種類の計算方法で計算されたものの合算で金額が決まります。

所得割額とは前年の所得金額に比例して課税される税金のことで、内訳は市町村民税(特別区民税)6%と道府県民税(都民税)4%の合算で10%とされています。

市町村民税(特別区民税) 道府県民税(都民税) 合計(所得割額)
6% 4% 10%

均等割額とは個人住民税における固定の金額のことで、収入によって変動することはありません。内訳は市町村民税(特別区民税)3500円と道府県民税(都民税)1500円とされており、こちらは2023年度まで全国一律と定められています。

市町村民税(特別区民税) 道府県民税(都民税) 合計(均等割額)
3500円 1500円 5000円

収入が500万円であれば、所得割額が(500万円 × 6%) + (500万円 × 4%)で50万円となり、固定である均等割額5000円(3500円 + 1500円)が加算され50万5千円という金額が算出されます。

副業の場合の注意すべきポイント

副業の種類によって対応が異なる

所得税法では所得の区分が10種類に分けられており、それぞれに所得税の前提となる「所得」の計算方法や、確定申告の必要有無も異なります。以下の表は、利子所得、退職所得、一時所得など副業としての所得には該当しないものを覗いた7種についての簡単な解説です。

所得の種類 内容 所得の計算方法
配当所得 配当所得とは、株式などの出資によって得られる配当金等で得られる所得のことを指します。 収入金額 – 負債金額 = 配当所得の金額
不動産所得 不動産所得とは、マンションやアパートなどの貸家、駐車場などの貸地など賃貸で得られる収入のことを指します。 収入金額 – 必要経費 = 不動産所得の金額
山林所得 山林所得とは、山林の伐採などで得た収入のことを指します。 収入金額 – 必要経費 – (特別控除額) = 山林所得の金額
事業所得 事業所得とは、小売業やサービス業、農業や漁業、自営業などで得た収入を指します。既出の不動産所得や山林所得は除かれますが、株式譲渡や先物取引などで得た収入も事業規模で行われている場合は事業所得に含まれます。 収入金額 – 必要経費 = 事業所得の金額
譲渡所得 譲渡所得とは、土地や建物、ゴルフ会員権などを譲渡した際に得た収入を指します。 計算式は譲渡するものやその所有年数によって細分化されています。 また、特別控除額についてもゴルフ会員権であれば50万円が上限とされていますが、土地や建物の場合は収用、居住用財産の譲渡に限るなどの制限もあります。 例)ゴルフ会員権5年以内
総収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) – (特別控除額)

例)ゴルフ会員権5年以上
{総収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) – (特別控除額)} × 1/2
雑所得 雑所得とは、他の所得に該当しない所得のことを指します。ライティングなどの原稿料や講演会などの収入、その他事業規模ではない株式の譲渡や先物取引などが挙げられます。収入金額 – 必要経費 = 雑所得
給与所得給与所得とは、勤務先から受け取る給与や賞与などの所得のことを指します。 1年間の給与所得合計 – 給与所得控除 = 給与所得

所得が20万円以下であれば確定申告は不要

所得税および、そのもとになる所得の計算について触れましたが、副業での所得が20万円を超えている場合は確定申告が必要、逆に20万円以下の場合は確定申告が不要というのが基本になります。

ただし、ここで注意が必要なのが、給与所得が2箇所以上からある場合です。本業の会社の他に給与所得を得ている場合はその金額が20万円以下でも確定申告をする必要があります。アルバイトなどでの収入は給与所得に当たりますので、平日は会社員、週末はコンビニで副業のアルバイトという働き方をしているケースなどがあてはまります。

住民税は必ず申告が必要

上記の通り、確定申告は所得税にかかるものであり、金額によって申告が不要となる場合がありますが、地方税である住民税は申告不要となる制度はないので申告が必要です。

住民税の申告は、副業の所得が20万円を超えている場合には税務署にて確定申告をすることで手続きが可能です。また、副業の所得が20万円を超えていない場合には市区町村の役所にて副業分の所得についての申告を行い、住民税額を確定してもらいます。 どちらも時期は毎年2月16日頃から3月15日頃までの1ヵ月間で、確定した住民税の支払いは6月頃に行います。

申告や支払いがされていない場合、後々発覚した際に遅滞料が加算されて請求されるので注意しましょう。

節税方法1:青色申告特別控除で節税

副業においての節税対策として検討すべきなのが青色申告控除です。確定申告の時期によく耳にする言葉ですが、どういった申告なのか確認をしていきましょう。

青色申告特別控除とは

そもそも青色申告というのは、申告納税制度が採用されている所得税において、納税者自ら日々の取引についての記録や収入及び必要経費などを正しく記帳し保管をしている人を優遇する為の申告のことを指します。

この優遇される措置が青色申告特別控除であり、青色申告特別控除をすると65万円(複式簿記)もしくは10万円(簡易簿記/現金式簡易簿記)の控除が可能となります。

青色申告ができる所得について

控除額が大きく、節税に大いに役立つ青色申告ですが、全ての所得で申告ができるわけではありません。青色申告ができる所得は先にご紹介した10種類の所得のうち「事業所得」「山林所得」「不動産所得」と定められています。つまり、アルバイトなどの「給与所得」を副業で得ている場合は、青色申告の対象外となります。

また、「山林所得」「不動産所得」についてはわかりやすいかと思いますが、「事業所得」については「雑所得」との境界線が分かりづらい部分があります。事業所得は農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得を指し、雑所得は先にご紹介した9種類の所得に属さない所得を指します。このように所得としての定義は設けられているものの、確定申告の際にどちらの所得として申告すべきかについては明確な基準が設けられていません。

過去平成26年に行われた「事業所得として申告した所得が雑所得扱いとなった」裁判(国税不服裁判所:平成26年9月1日裁決)の判例からポイントとなる事項をまとめると以下の通りです。

・自己の危険と計算において独立して行う業務か ・営利性と有償性を有しているか ・反復継続して遂行されて営まれているか ・社会的地位が客観的に認められているか

自身の行われている副業が「事業所得」ではなく「雑所得」であると考えられる場合、以下で説明する通り経費としての控除が節税対策となります。

節税方法2:経費としての控除で節税

副業が前述した「事業所得」「山林所得」「不動産所得」に該当せず、「雑所得」である場合は青色申告にて節税をすることができません。しかし、副業にかかった経費をしっかりと記録しておくことで節税をすることができます。副業にかかった費用を経費とすることができるかどうかの判断のいては以下のポイントを押さえておきましょう。

事業(副業)を行うために必要な経費であること

取引先との打合せや会食などは事業に必要な経費として認められますが、プライベートでの食事などを経費として申告することはできません。

領収書やレシートなど証拠となる書類を保存しておくこと

経費として使用した証拠として領収書やレシートを保存しておく必要があります。集計漏れの防止にも役立ちますのでもらい忘れのないよう気を配りましょう。

自身で支払ったものであること

取引先などが支払ったものを経費として申告することはできません。

まとめ

  • 副業の種類によって所得税の計算方法納める税金に違いがある。
  • 所得が20万円を超えなければ確定申告は不要。
  • 所得が20万円を超えていなくとも住民税の申告は必要。
  • 青色申告ができる所得は「事業所得」「不動産所得」「山林所得」
  • 事業所得と雑所得の境界線には要注意
  • 雑所得における節税のポイントは「経費」
  • 経費として申告するために「いつ、どこで、だれと、なんのために」を明確化する

会社員の副業でも要点を押さえることで節税をすることができます。自身が取り組んでいる副業がどの所得に該当し、どんな節税方法があるのかこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。

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