フリーランスの採用方法とは?メリット・デメリット・探し方などを解説

フリーランス人事・採用 最終更新日:

フリーランスの採用方法とは?メリット・デメリット・探し方などを解説

フリーランスの採用を検討しているものの、「適任者が見つからない」「そもそもフリーランスの採用がベストな選択かどうかわからない」などと悩む方は多いのではないでしょうか。フリーランスと社員の違いやフリーランスのメリット・デメリットなどを理解し、採用すべきかどうか考えることが大切です。

この記事では、フリーランスの採用方法や見るべきポイント、採用するメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

目次

フリーランスと社員の違い

まずは、フリーランスと社員の違いから理解しましょう。

雇用期間

フリーランスと社員は、契約形態および期間が異なります。

フリーランスは企業と雇用契約を締結せず、案件単位で業務委託契約を結んで業務を遂行します。雇用期間という概念は存在せず、その案件が終了した時点で契約も終了する仕組みです。

社員の場合は、正社員と契約社員で違いがあります。

正社員は雇用契約を締結します。雇用期間については定めがなく、自ら退職の意思を示したり懲戒解雇されたりしない限りはその会社で働き続けることになります。

契約社員も雇用契約を締結しますが、雇用期間が定められているため、更新しない場合は契約期間満了によって契約が終了します。

社会保険の有無

契約社員および正社員は、一定の条件のもとで厚生年金や健康保険などの社会保険に加入します。一方、フリーランスは社会保険に加入できません。全ての国民に加入義務がある国民健康保険と国民年金にのみ加入します。

企業は、雇用している社員の社会保険料を半分負担しなければなりませんが、フリーランスはそもそも社会保険に加入できないため、企業側が社会保険料を負担をする必要はありません。

フリーランスを採用している企業は多い?

株式会社Lboseの「企業のフリーランス活用実態調査」は、一都三県の企業に所属している人事担当者400人に対し、フリーランスの採用についてアンケートを実施したものです。

その中で、正社員採用が困難となった場合の代替え手段として、20%が「フリーランス活用」と回答しており、フリーランスを採用するという選択肢が徐々に企業にも浸透してきていることが伺えます。

フリーランスを採用するメリット

フリーランスを採用するメリットを理解しておくことで、どのような人物に業務を依頼すべきかが見えてきます。フリーランスを採用するメリットについて詳しく見ていきましょう。

フリーランスを採用するメリット

固定費を削減できる

フリーランスの採用によって、固定費を削減できる可能性があります。社員を雇用する際は、給与だけではなく福利厚生費や社会保険料などの固定費が発生します。

一方、フリーランスの場合は社会保険料や福利厚生費の支払いが不要なうえに、プロジェクトが終了すれば契約も終了し、毎月決まった給与を支払い続けることもありません。

さらに、プロジェクトの規模や期間に合わせて報酬を柔軟に調整することで、コストを最適化できます。

その時のニーズに合わせて専門人材に業務を任せられる

例えば、ホームページ制作を行う場合に、社内にデザイナーはいるもののライターがいないのであれば、フリーランスのライターを採用すれば解決します。

また、ライターが社内にいるものの、特殊な分野のライティングが必要になった際は、そのプロジェクトの期間だけフリーランスの専門性が高いライターを採用するとよいでしょう。このように、一時的な業務増加や特定のプロジェクトに対する専門的なスキルが求められる場合に、専門家を迅速に配置して効率的に業務を遂行できます。

ハイスキル人材が多い

冒頭で解説をした通り正社員の場合は、本人が退職を希望したり、何か問題を起こしたりしない限りは基本的には働き続けることはできます。一方で、フリーランスの場合、クライアントが求めるレベルの仕事を遂行できなければ、契約が終了してしまいますし、そもそも案件を獲得することもできません。

特にフリーランスを長年継続しているような方は、クライアントの期待に応え続けてきた高いスキルの持ち主が多いと言えます。

フリーランスを採用するデメリット

フリーランスを採用する際は、次のデメリットを認識しておきましょう。

フリーランスを採用するデメリット

優れたフリーランスを探すことが難しい

最近はフリーランスという働き方の裾野も広がっており、フリーランサーのスキルレベルもかなりばらつきが生まれているようです。

フリーランスの場合、守秘義務を理由に過去のプロジェクト履歴を公開してもらえなかったり、通例的に契約前の面談を1回程度で済ませてしまうということもあり、そのスキルレベルを事前に確認するのが容易ではありません。

優れたフリーランスを探すためには、ポートフォリオや実績などをできるだけ具体的に確認するとともに、面談などを通してコミュニケーションに問題がない人物を見極めなければなりません。

急な契約終了のリスクがある

正社員であっても法律上は14日前の告知で退職をすることができます。ただし、正社員の場合、就業規則などで別途期間が定められていることなども多く、数ヶ月前や、遅くとも1ヶ月前には退職の意向を伝えるのが一般的なルールです。

一方のフリーランスはというと、数ヶ月前に契約終了を伝えるべきというルールが正社員ほど一般化していないので、急な契約終了の意思表明を覚悟しておく必要はあります。

通常、業務委託契約の中で、何日前までに契約終了の告知をしなくてはいけないかを定めておくものです。ただし、契約を無視して急に契約終了の意向を伝えられたとしても契約違反として損害賠償請求をするのは、コストが釣り合わないことも多く、受け入れざるを得ないケースもあります。

属人化する恐れがある

正社員の場合は、基本的には仕事をする場所や時間帯が定められており、同じ場所、時間帯で仕事をするので、お互いにどのような仕事をしているのかがある程度把握できるものです。一方でフリーランスの場合は必ずしも稼働をする時間や場所を定めないため、仕事のプロセスが見えづらく、属人化しやすい傾向にあります。また、専門性の高い仕事を任せていると、中身を細かく理解できないため、「丸投げ」状態になり、属人化をするということもあります。

上記の通りフリーランスとは急に契約が終了となることもあるので、その時に業務が継続できなくなるような状態は避けましょう。例えば、フリーランスと社員のチームを結成してプロの技術を近くで学べる環境を構築すれば、社員の成長を促し、属人化を回避することもできます。

フリーランスを採用する際に見るべきポイント

フリーランスを採用する際は、次のポイントに着目しましょう。

フリーランスを採用する際に見るべきポイント

成果物の品質・実績

成果物の品質および実績は、フリーランスの知識や技術、経験を客観的に証明するものです。どれだけ素晴らしい経歴を並べていても、ポートフォリオがなければ信用はできません。ただし、全く同じ業務を依頼するわけではないため、参考程度に留めることが大切です。

仕事に対する姿勢

フリーランスに仕事を依頼する際には最終的な成果物や結果に目が行きがちですが、そこに至る仕事の仕方や姿勢が、自社のスタイルと合っていないと苦労することがあります。仕事に対する姿勢や仕事の仕方は、履歴書やポートフォリオからは把握することができないので、まずは小さい仕事を一度任せてみるのがおすすめです。その中でその人のスタイルやコミュニケーションの取り方が理解できるでしょう。

条件の合致度

フリーランスとの契約では、お互いに納得できる条件でなければ良い結果にはなりません。報酬に不満がある状態で業務を開始しても、ハイクオリティな成果物は納品されないでしょう。条件については十分にすり合わせて、不満があればいつでも申し出やすい雰囲気作りを心がけることが大切です。

インボイス登録の有無

2023年10月1日からインボイス制度が開始します。これは、企業がフリーランスに外注する際に支払う報酬にかかる消費税を仕入れ税額控除する際に、適格請求書が必要になる制度です。適格請求書を発行できるのは、インボイス登録をした課税事業者に該当するフリーランスです。

免税事業者やインボイス登録をしていない課税事業者は、適格請求書を発行できません。そうなれば、報酬にかかる消費税の仕入れ税額控除ができなくなり、企業側の税負担が増加します。

インボイス登録をしていないことを理由に報酬を消費税分引き下げたり、契約を解除したりすると罰せられる可能性があるため、契約前の段階でインボイス登録の有無を確認しておくことが重要です。

インボイス登録をしているフリーランスにしか発注する予定がない場合は、その旨を伝えましょう。

フリーランスを採用する方法

フリーランスは、SNS、クラウドソーシングサービスなど、さまざまな方法で探すことができます。探し方や例、特徴などについて詳しく見ていきましょう。

フリーランスを採用する方法

SNS経由で探す

例えば、「フリーランス Webデザイナー」「フリーライター 東京」「医療 ライター」といったキーワードをSNSで検索すると、該当するフリーランスの方のアカウントが表示されます。

フリーランスで仕事を受けられている方の場合、SNSアカウントのプロフィール欄にポートフォリオを貼り付けていることもあるので、そういった情報をもとにスキルをチェックしましょう。その人のSNSでの投稿内容からも、仕事への姿勢、性格、情報リテラシーの高さなどがわかることもあるので連絡を取る前にチェックをしてみるのがおすすめです。

また、連絡を取る際には、相手に不信感を与えないためにも自分自身のプロフィールにもある程度の情報を載せておくようにしましょう。

社員に紹介を依頼する

社員にフリーランスの友人や知人、家族などの紹介を依頼する方法もあります。事前に 人柄やスキルなどを深く把握できるため、ミスマッチのリスクを抑えることができます。

ただし、あまり近い関係の人に仕事を依頼してしまうと、契約解除がしづらくなるといったデメリットもあるので注意が必要です。

クラウドソーシングなどのマッチングサービスで探す

クラウドソーシングサービスとは、発注者と受託者の間に立ち、円滑な取引をサポートするサービスです。フリーランスに直接相談するか、サイト内に募集を掲載し、応募者の中から依頼先を選定することができます。いずれの場合も、プロフィールやポートフォリオ、第三者からの評価を確認したうえで、相談先を選ぶことが大切です。

エージェントサービスを利用する

最近では、フリーランスや副業の裾野が広がっており、マッチ度が高い人物を探し当てることが難しくなっています。エージェントサービスを使えば、エージェントが要件にあったフリーランス・副業人材を選定して紹介をしてくれます。

弊社でも、エージェントサービスを提供しておりますので、ハイスキル人材への依頼を検討している方、探し方がわからない方はお気軽にご相談ください。

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フリーランスの採用のまとめ

フリーランスが増えている現代だからこそ、探し方や選び方には工夫が必要です。うまく活用すれば企業のコストを抑えつつ大きな利益を挙げることもできるため、今回解説した内容を参考に優秀なフリーランスを採用しましょう。

この記事の監修者

Anycrew Blog 編集部

フリーランス・複業・副業など個人で働く方と企業のマッチングプラットフォームAnycrewを開発するエニィクルー株式会社のメンバーです。

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