企業イメージを広く認知させるのに欠かせない、広報活動。「社内の人的リソースが足りず、十分な広報活動ができていない」と困っていませんか?
そこでおすすめなのが、広報業務の外部委託です。広報を外部に委託することで、専門知識を保有する人材の補強や、事業状況に合わせた柔軟な業務依頼が可能になります。
本記事では、広報業務の外部委託の概要や、委託した際にかかる費用相場など解説していきます。広報の外部委託を成功させるポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
広報業務の委託内容・委託形態
広報業務で委託可能な業務の内容は、以下の通りです。
- メディア対応(取材依頼、問い合わせへの対応など)
- イベント運営(記者発表会、展示会の運営など)
- プレスリリースの配信
- SNSやブログの運用
「高いコミュニケーションスキル」「広報に関するノウハウの保有」など、広報の外部委託サービスを提供する企業には即戦力が集まっています。そのため、「すぐに広報業務を担う人材がほしい」といったケースに有効です。また、広報業務の外部委託では、以下のような形態から仕事を依頼できます。
- タスク型…「SNS運用のみ」「ニュースレター作成のみ」など、部分的な業務
- ミッション型…「広報コンセプト設計」「ブランド戦略」など、戦略・方針策定から対応
- プロジェクト型…「イベントの運営」など、プロジェクト単位での対応
「単発で広報業務を部分的に依頼したい」といった時は、タスク型がマッチします。ミッション型は、「もともと広報の機能が社内にない」「広報戦略の見直しを行いたい」場合におすすめです。プロジェクト型は、「単発プロジェクトに対応する流動的なリソースを確保したい」ケースに適しています。委託先の対応範囲や実績を確認し、自社に最適な形態で仕事を依頼していきましょう。
広報業務の委託先はおもに2つある
広報業務の委託先には、おもに「PRエージェンシー」と「フリーランス」の2つの選択肢があります。
PRエージェンシーとは、企業や個人の広報活動をサポートする会社のことです。組織的な対応と豊富な経験を活かし、ブランド認知向上やメディア露出、キャンペーンの企画・実行など、広報・PRに関する戦略的なアプローチを行います。また、複数の専門家が連携して業務を遂行するため、幅広い課題に対応できるといった点が強みです。
一方、フリーランスは、スピーディーかつ柔軟に仕事を依頼できます。弊社が運営を行うAnycrewエージェントの場合も、PR・広報人材を最短1週間でご紹介可能です。「プレスリリースの執筆」「イベントの企画」など、短期間のプロジェクトでも業務を依頼できます。
PRエージェンシーとフリーランス、それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。
PRエージェンシー | フリーランス | |
メリット | ・実績豊富な会社が多い | ・コストを抑えられる ・柔軟に仕事を依頼できる ・専門性を持つ人材を見つけやすい |
デメリット | ・高コストになる ・担当者が変更するときがある | ・個人の能力に依存する ・業務範囲が限定的 ・信用力が不足する場合がある |
PRエージェンシーは大規模なキャンペーンや危機管理に適しており、フリーランスは特定のプロジェクトや継続的な広報活動に向いています。自社の広報ニーズや予算、求める専門性を明確にした上で選んでいきましょう。
広報業務を外部委託した場合の費用相場
広報業務を外部に委託したい場合、業務内容や範囲、実績によって費用は大きく異なります。以下は、PRエージェンシーとフリーランスに仕事を依頼した場合にかかる費用相場の目安です。
PRエージェンシー | フリーランス | |
プレスリリースの作成・配信 | 5万円〜20万円 | 3万円/月〜 |
ソーシャルメディアの運営代行 | 10万円/月〜 | 3万円/月〜 |
イベントの企画・運営 | 30万円〜100万円 | 10万円〜50万円 |
PRエージェンシーの場合、月々の固定費用が発生し、高額になる傾向です。フリーランスの場合、稼働時間や日数に応じて柔軟に仕事を依頼できるため、コストを抑えられます。そのため、「広報のプロに頼みたいけど、予算が限られている」といった中小企業には、特にフリーランスへの依頼がおすすめです。複数社、最終的な見積もりをとって、費用を比較していきましょう。
広報業務を外部委託するメリット
広報業務を委託するメリットは、おもに以下の3つです。
- 専門知識を保有する人材に仕事を依頼できる
- 広報にかかる費用を変動費化できる
- 自社にない視点で広報の戦略を立てられる
専門知識を保有する人材に仕事を依頼できる
広報人材とのマッチングを提供する会社には、専門知識とスキルを保有した人材が集まっています。
特に広報は、人脈やネットワークが重要となり、機能的な広報部門の内製化には時間がかかります。また、自社内だけで広報業務を続けると、社員の負担にもなるでしょう。
広報業務の委託は、働き方改革の促進や、スピーディーな即戦力人材の補強を実現させます。
広報にかかる費用を変動費化できる
自社で正社員を雇う場合、毎月の給与を「固定費」として支払う必要があります。社員が離職すれば、採用活動のためのコストも発生するでしょう。
フリーランスや副業人材との業務委託契約では、稼働量の柔軟な調整が可能なため、費用を「変動費」として扱うことができます。事業の先行きが予測しにくい環境や、正社員を雇用できない場合でも活用しやすい点が魅力的です。
また、フリーランスや副業人材は、仕事のやりがいや経験値向上のために働く人もいます。そのため、高いコストではなくても優秀な人材が存在しており、費用を抑えて人材を獲得できます。
自社にない視点で広報の戦略を立てられる
外部委託を活用することで、社内からは気づきにくい客観的な意見やアドバイスが聞ける機会が生まれます。
さらに、異なる業界での成功事例の提案や応用など、柔軟な発想で広報戦略を刷新できる可能性もあります。外部の目を通して自社の良さを再発見することで、より効果的な広報活動が期待できます。
広報業務を外部委託するデメリット
広報業務を外部に委託するデメリットは、以下の3つです。
- 社内の広報人材を育成しにくい
- 社内情報が外部に流出するリスクがある
- 広報活動のコストが増えることがある
社内の広報人材を育成しにくい
広報業務を外部に委託すると、社員が広報のノウハウを学ぶ機会が減少し、将来的に自社の広報を担う人材が不足する可能性があります。
そのため業務委託が終了しても、自社だけで広報活動を運用できるよう、社内育成にも目を向けておくことが重要です。委託先から学んだ知識や運用方法を社内で共有し、内製化を進めておきましょう。
社内情報が外部に流出するリスクがある
広報業務を外部に委託すると、社内情報が流出する可能性があります。
新製品の発表や経営戦略など、広報は機密性の高い情報を扱うことがあるため、特に注意が必要です。リスクを軽減するには、委託先との厳密な機密保持契約の締結や情報管理のルール設定が求められます。
広報活動のコストが増えることがある
外部委託した人材からの提案によっては、広報活動のコストが増える可能性があります。そのため、事前に広報活動にあてられる予算と期間を具体的に伝えておくことが重要です。
またコスト管理には、効果測定の実施がおすすめです。仮に予算を超えた場合でも、費用対効果がよければ支払う価値があります。そのため、「〜の施策でどれくらいの効果が得られたか」といった検証を行い、コストに無駄がないかを定期的にチェックしておきましょう。
広報業務の外部委託を成功させるポイント
広報業務の外部委託を成功させるには、以下のポイントが重要です。
- 社内の広報体制と外部委託のバランスを考慮する
- 効果測定を行う
社内の広報体制と外部委託のバランスを考慮する
広報の業務委託を成功させるには、社内の広報体制と外部委託のバランスを意識しておきます。たとえば、日々のプレスリリース作成は社内で行い、大規模なキャンペーン企画は外部に委託するなど、適材適所で分担することがポイントです。
また、委託先とのコミュニケーションを密にすることで、認識のズレやミスを防ぎます。「外部に丸投げ」といった状況は避け、お互いの強みを活かし合う関係性を築きましょう。さらに、外部委託を通じて、社内の広報スキルを向上させることも大切です。バランスの取れた広報体制を構築し、効果的な広報活動を実現させましょう。
効果測定を行う
広報業務の外部委託を成功させるには、効果測定が欠かせません。現状と目標との距離といった結果を定期的に共有することで、より効果的な広報戦略を構築できます。
効果測定の方法は企業の目標や状況によって異なりますが、一般的には、量的指標や質的指標を活用して評価を行います。広報活動のリーチを測る量的指標では、記事掲載数やSNSでの言及数といったメディアの露出量を測ります。企業イメージの変化を把握する質的指標は、記事の論調分析やブランド好感度調査を行います。
また、Web上での効果測定では、自社サイトへのアクセス数増加や指名検索数の増加などがあります。問い合わせ数や商談数の増加も、間接的ではありますが広報活動の成果を示す重要な指標です。さらに、売上や株価への影響を分析することで、広報活動の経営貢献度を測ることができます。ただし、これらの指標は他の要因も影響するため、慎重な分析が必要です。
効果測定の結果次第では、委託内容の見直しや委託先の変更といった対応も求められます。「測定→改善→実行」のサイクルを回し続け、広報の業務委託をより有意義なものにしていきましょう。
まとめ
広報業務を外部に委託すると、専門知識をもった人材補強が可能となり、第三者の目線でアイデアをもらえるといった良さがあります。一方、情報漏洩や予算オーバーのリスクもあるため注意が必要です。
最近ではPRエージェンシーだけでなく、フリーランスや副業人材への仕事依頼も広がっています。それぞれの長所・短所を踏まえて委託先を選定していきましょう。
Anycrewエージェントでは、戦略立案から実行までご支援するPR・広報人材をご紹介いたします。オンライン相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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