採用戦略の立て方とは?具体的な採用手法について徹底解説

人事・採用 最終更新日:

採用戦略の立て方とは?具体的な採用手法について徹底解説

経営者や採用担当であれば一度は「採用戦略は、どのように立てることが望ましいのだろうか」「優秀な人材を採用するための採用戦略とは、どのようなものなのだろうか」と考えたことがあるでしょう。

採用戦略は、企業が優秀な人材を見つけ、採用し、定着させるために必要な一連のプロセスを決定するための重要な戦略です。

この記事を読むことにより、優秀な人材を採用するための採用戦略について理解することができます。

採用戦略について悩んでいる方はぜひ、最後まで読んでみてください。

目次

採用戦略とは何を目指すのか

採用戦略とは、企業が優秀な人材を採用するために必要な戦略のことです。採用活動において、優れた人材を採用するためには、方法論的な側面だけでなく、企業の経営計画や事業の方向性に合わせた人材採用が求められます。たとえば、企業が海外展開や全国展開を計画している場合、語学堪能な人材や、全国転勤が可能かつ、マネジメントもできる人材が求められます。人手不足の対応も重要ですが、条件に当てはまった人材を確保できるよう採用戦略を練ることも重要なのです。

採用戦略が求められる社会的背景

採用戦略が求められる理由には、以下の社会的な背景が存在します。

  • 少子高齢化社会の到来
  • 高まる有効求人倍率
  • 転職が一般化している

端的に言うと、企業が人を採用し、在籍し続けてもらうことが以前より難しくなってきているのです。

それぞれについて解説します。

採用戦略が求められる社会的背景

少子高齢化社会の到来

採用戦略が企業に求められる背景には、少子高齢化社会の到来があります。 令和5年2月に発表された厚生労働省の人口統計速報によると、出生数は799,728人で過去最少、死亡数は1,582,033人で過去最多となっています。

参考:厚生労働省 人口動態統計速報(令和4年(2022)12 月分)より

日本企業では、少子高齢化社会の進行によりますます働ける人材が減少していくことが予測されるため、日本企業では、人材確保の重要性が企業の将来を左右する状況となっています。

高まる有効求人倍率

採用戦略の重要性は、有効求人倍率の高まりによる影響が挙げられます。 2019年から2021年にかけては、新型コロナウイルス感染症の影響で有効求人倍率は1.1倍程度まで低下しました。しかし、感染症の流行が収束し、経済活動が再開されたことにより、2023年現在では有効求人倍率は1.32倍まで回復しています。

参考:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和5年3月分及び令和4年度分)

また、飲食店に関しては、2023年1月度の有効求人倍率は非常に高い3.40倍となっています。 全国的に有効求人倍率が上昇しており、採用戦略を導入しなければなかなか人材を確保できないという現状があります。

転職が一般化している

採用戦略の重要性が高まる理由の一つに、転職の一般化が挙げられます。マイナビの転職動向調査2023年版によると、2022年の転職率は7.6%で、2016年以来最も高い数値となったと報告されています。

参考:マイナビ 転職動向調査2023年版より

転職により給与アップを実現している転職者の割合も37.5%となっており、増加傾向にあります。転職でキャリアアップを狙う人材が増えており、企業は採用戦略の中で在籍している社員をどのようにつなぎとめられるかが重要となるでしょう。

採用戦略立案の流れ

採用戦略を立案する際の流れは、以下のようになります。

  • 現状把握を行う
  • 必要人員を正確に算定する
  • 採用するべき人材像を確定する
  • 直近の採用経路ごとの採用率を確認する
  • 採用経路を確定する

それぞれについて解説します。

採用戦略立案の流れ

現状把握を行う

採用戦略を立てる際に最も重要なことは、現状把握を行うことです。これによって、どのような人材が必要なのか、どの部門やポジションにおいて人材不足があるのかを把握できます。また、現状把握に加えて、競合他社の採用方法なども調査するようにしてください。自社と同規模の同業他社の中でも採用成功している企業があれば、情報を入手して自社で再現できないかを考えてみてください。

必要人員を正確に算定する

必要な人員を正確に算定するために、人員表や人員管理表など、現在の人員の充足状況を明らかにする資料を作成してください。一部の企業では、人員に関する正確な資料が存在しないこともありますが、採用戦略を適切に策定するためには、正確な人員データが必要です。本社部門だけでなく、工場の製造現場の社員数や雇用形態なども把握することが重要です。特に派遣社員は、労務費と別に支払いを行う経理処理の都合上、人員管理から漏れてしまうこともありますので、注意が必要です。

採用するべき人材像を確定する

採用すべき人材像を明確にしてください。なぜなら、採用すべき人物像の基準がないと採用後に活躍できない人材を採用してしまう可能性があるからです。

企業が求めるスキルを持っているかどうかだけではなく、企業のカルチャーにマッチした人材かも非常に重要です。また、入社後にチームワークを大切にして働けるかどうかも、面接で把握する必要があります。

直近の採用経路ごとの採用率を確認する

直近の採用経路ごとの採用率を必ず確認してください。採用経路ごとに費用や採用期間、採用人数を把握することで、どれだけ効率的な採用ができているかが分かります。特に重要なのは、採用にかけた期間と採用人数です。時間をかけて採用できていない経路は、早く採用できるようにするためにどのように改善できるかを検討しましょう。

採用経路を確定する

採用率や期間などを総合的に考慮し、今後の採用経路を確定しましょう。特に、短期間で高い採用率を達成している経路を重点的に活用することをおすすめします。たとえば、転職エージェントを利用することが効率的な場合、転職エージェントの数を増やすなどの方法があります。また、どの経路も期待通りの採用ができていない場合には、他の採用方法を検討しましょう。

優秀な人材を採用するための採用手法7選

優れた人材を採用するためには、以下の採用手法があります。

  • 転職エージェントの活用
  • リファラル採用
  • 合同説明会への参加
  • 副業で人材募集し、母集団形成を行う
  • ハローワーク活用
  • 採用対象年齢上限を引き上げる
  • テレワーク等、柔軟な働き方を用意する

それぞれについて解説します。

転職エージェントの活用

優れた人材を採用する際には、転職エージェントを活用する方法があります。転職エージェントは、採用が内定するまで報酬を支払わない完全成功報酬の支払いが一般的であり、採用までの経費が発生しません。そのため、転職エージェントを利用することで、納得いく優秀な人材を見つけやすくなります。

リファラル採用

リファラル採用は、自社の社員や取引先から人材を紹介してもらう、効果的な人材採用手法です。リファラル採用の利点は、社員がすでに仕事ぶりや人柄を知っている人材を紹介してくれることにあります。一方で、社員が紹介した人材を不採用にする場合は、紹介者の評判に影響を与える可能性もあります。しかし、採用経費を抑えつつ優秀な人材を獲得する手段として、リファラル採用は非常に有効です。

合同説明会への参加

人材紹介会社やハローワークが開催する合同説明会への参加もおすすめです。合同説明会では、採用担当者が直接応募者と対面できるため、面接前に人柄や志望動機などを知ることができます。そのため、効率的な採用が可能です。ただし、人材紹介会社の合同説明会は参加費用が高額になる場合もあります。もし採用経費を抑えたい場合は、ハローワーク主催のイベントは無料で参加できるため、ハローワーク主催の合同説明会への参加を検討してみましょう。

副業で人材募集し、母集団形成を行う

副業で人材募集を行い、母集団形成をする方法は非常におすすめです。なぜなら、最近では一般的な転職サイトや転職エージェントを通じた採用が難しくなっているからです。5年前までは、転職サイトや転職エージェントを利用すれば、自社に適した人材を紹介してもらえる可能性が高かったです。

しかし、現在は転職が一般的になり、採用意欲の高い企業が増えた結果、知名度の高い企業以外は、自社にマッチした人材に出会うまでのハードルが高くなっています。そのため、副業など、意外な形でのご縁を得ることが重要になっています。副業からの採用では、その人の実際の仕事ぶりまでわかってから採用できるため、非常に効率が良いです。Anycrewでは副業を通してスキルマッチングや、応募者の見極めを行い、正社員採用につなげることが可能です。ぜひ、活用をご検討ください。

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ハローワーク活用

有料の採用媒体を試しても採用が上手くいかない場合には、ハローワークの活用も考慮しましょう。ハローワークは無料で利用できるだけでなく、応募者の年齢などの幅広い条件で優秀な人材に出会える可能性があります。ただし、有料の媒体と比べると、失業保険を受給するために面接を受けている応募者や、すでに失業していてブランクが3ヶ月以上ある応募者も増える傾向がありますので、応募者の質を見極めることが重要です。

採用対象年齢上限を引き上げる

採用対象年齢の上限を引き上げることも考慮すべきです。なぜなら、少子高齢化により、すでに若者の採用が困難になっているからです。大企業は積極的に第二新卒や20代を採用しており、中堅以下の企業は知名度で負けることが多いです。20代や30代にこだわるのではなく、健康で体力のある40代以上の転職希望者の採用も検討しましょう。

テレワーク等、柔軟な働き方を用意する

採用した人材を長く留めるために、テレワークやフレックスタイム制度など、柔軟な働き方を提供しましょう。特に在宅勤務が可能な職種においては、在宅勤務を認めるなど、新しい制度を導入することが重要です。企業側のニーズだけでなく、応募者のニーズもしっかりと考慮しましょう。

採用戦略についてのまとめ

今回は、採用戦略について解説しました。採用戦略とは、企業が優秀な人材を見つける方法や採用する方法、そして定着させる方法のことです。特に、採用手法における副業からの母集団形成に注目してください。現在の採用環境は大きく変化しているため、企業側も優秀な人材を獲得するために副業から応募者と接触し、仕事の発注を通じて能力を見極めることが可能です。柔軟な発想で、優れた人材を獲得しましょう。

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この記事の監修者

Anycrew Blog 編集部

フリーランス・複業・副業など個人で働く方と企業のマッチングプラットフォームAnycrewを開発するエニィクルー株式会社のメンバーです。

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