動画編集の単価はどれくらい?単価を引き上げるためのコツも紹介!

フリーランス 最終更新日:

副業を許可する企業が増え、副業を行う方が増えている昨今では、様々な副業が登場しています。

中でも人気の副業の一つとして「動画編集」があります。この記事を見ている方の中にも、動画編集に興味を持っている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、動画編集とはどんな仕事なのか、挑戦するメリットやデメリットは何なのか、単価相場はどれくらいなのかについて詳しく解説していきます。

目次

動画編集業務の代表的な報酬形態

動画編集業務の代表的な報酬形態は、大きく分けると時給制(月給制)と出来高制の2つです。

弊社が動画編集経験者50人にアンケートを取ったところ、動画編集の報酬形態は出来高制(成果物の納品に対する支払)が一般的であることがわかりました。

動画編集の報酬形態は?
データ:エニィクルーが実施したオンラインアンケート調査
調査対象:業務委託での動画編集経験者50名
調査実施時期:2023年6月

以下、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

時給制

時給〇〇円とあらかじめ決められた報酬単価で、作業時間に応じて報酬が支払われる形態です。安定した収入が期待できるという点で魅力的な報酬形態と言えます。

しかし、上記調査の通り業務委託の場合、あまり時給性は一般的ではありません。実際に、クラウドソーシングサイトなどの募集案件を見ると、時給制の動画編集案件は多くありません。

アルバイトやパートなど企業に雇用される形で動画編集の仕事を行う場合や、フリーランス・副業エージェントの一部の紹介案件では時給制が適用されています。

出来高制

出来高制というのは、動画編集の案件ごとに報酬が支払われる報酬形態のことです。この場合、企業から雇用される形ではなく、業務委託契約を結んで案件を請け負う形が一般的になります。

上記の通り動画編集は時給制よりも出来高制の方が一般的となっています。

動画編集の平均単価

弊社が実施したアンケートによると、動画編集の報酬単価は出来高制の場合、1件あたり平均6,350円でした。

ただし、下記グラフのように、動画編集では5,000〜7500円程度の案件と、2,500円未満の案件の2種類が多いことがわかります。

動画編集の報酬額は?
データ:エニィクルーが実施したオンラインアンケート調査
調査対象:業務委託での動画編集経験者50名
調査実施時期:2023年6月

2,500円未満の案件を請けている方の動画編集経験年数は平均1.88年、それ以上の単価の案件を請けている方の平均経験年数は3.52年でした。全体の平均は6,350円でしたが、動画編集の経験年数などに応じて、実際の報酬単価には開きがあるようです。

また、動画編集の単価は、下記の要素で大きく変わります。

  • 動画の内容
  • 尺の長さ
  • 担当する分野

参考として、代表的な動画編集案件の種類別にの報酬相場を紹介していきます。

YouTubeの動画編集

動画編集案件の中で比較的数が多く、初心者でも取り掛かりやすいのが、YouTubeの動画編集です。

YouTube動画編集の単価は、1本あたり大体3,000円~5,000円前後になることが多いです。しかし、尺が長い場合や作業量が多い場合などは1本あたり1万円前後になることもあります。

ウェディングムービーなど個人のイベントの用の動画作成

結婚式で使用するウェディングムービーなど個人のイベント用の動画編集案件は、1本あたり1万円~5万円、もしくはそれ以上の単価になることが多いです。

YouTube動画などはそこまでクオリティを気にせずに本数をたくさんつくりたいという発注者も多いですが、ウェディングムービーなど個人のイベント用の動画の場合、そのようなニーズは多くないでしょう。人生で1回しかないイベントの動画をつくることも多くなるので、一つ一つに求められるクオリティが上がります。その分単価も上がりやすく、その点では魅力的な案件と言えます。

ただ、依頼する側もある程度慎重に発注先を選ぶことになるので、豊富な実績がないとこのタイプの案件の受注は難しくなります。

PR動画制作

企業のPR、商品やサービスのPR動画の編集作業は、1本あたり10万円前後が相場です。

基本的に発注主が、ある程度の予算を持った法人になるため報酬単価は高くなる傾向にあります。またこちらも上記のウェディングムービーと同様、量よりも質が求められるものになりますので、1本あたりの単価は高くなる傾向にあります。

企業やその製品・サービスの顔となる動画ですので、発注側の目も厳しくなるということも理解しておきましょう。

SNS投稿用の動画

InstagramやTikTokなどのSNSに投稿する動画を制作する業務もあります。

これらのSNSでの動画投稿は基本的に動画の尺も短く、そこまで高いクオリティが求められませんが、量より質で、動画の本数が多く必要になる場合に、外注されることがあるようです。

SNS投稿用動画は比較的難易度が低いこともあり、報酬額は低めです。

動画編集に挑戦するメリット、デメリット

では次に、動画編集に挑戦するメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

メリット

動画編集に挑戦するメリットは、下記の3つです。

動画編集に挑戦するメリット

始める上でのハードルが低い

冒頭でも解説したように、近年では様々な副業が登場しており、中には初期費用がかかるものや、特別な資格や経験を持っていなければならないものも存在しています。

しかし、動画編集の場合は簡単なものであればスマホ1台で始められますし、基本的な知識やスキルを身につければすぐに案件を請け負うことが可能になりますので、初心者でも比較的始めやすいのです。

今後も需要が伸びていくと考えられている

近年ではYouTubeやTiktokの動画コンテンツへの需要は高まる一方です。

5Gの導入も進み動画視聴環境が整備されていく中でさらに動画コンテンツへの需要は高まっていくと考えられています。

動画市場の需要が高まるということは、動画編集者のニーズも増えるということですので、ビジネスの機会も広がっていきます。

短期間で収益化しやすい

さらに、動画編集はクライアントワークの一種ですので、自身でサービスをつくったりWebメディアを立ち上げたりするのと比べると短期間で収益化しやすいです。

クライアントから案件を請け、納品が完了した段階で報酬が振り込まれますので、「できるだけ早く収益を手にしたい」と考えている方には適していると考えられます。

デメリット

動画編集に挑戦するデメリットは、下記の4つです。

動画編集に挑戦するデメリット

技術の習得にある程度時間がかかること

動画編集は始めるハードルが低い副業ですが、最初から1人前の仕事ができるわけではありません。大きく稼げるようになるまで、1年程度はスキル習得の時間が必要です。

初めは単価が低い

スキルが低くても受注できる案件もありますが、そのような案件は単価が低いため、初めは稼ぎづらいと感じるかもしれません。

本格的に行う場合は初期投資が必要

また、動画編集を始めるためには、ハイスペックPCと動画編集ソフトを用意する必要があります。

まず、PCですが、動画編集はPCへの負担が重い作業ですので、下記のようなスペックが必要になります。

  • CPU:Windowsの場合、最低Core i5、できればCore i7
  • メモリ:8GB(16GBだとなお良い)
  • ストレージ:SSD256GB以上
  • GPU:GTX1060以上

このようなPCは用意するのに10~20万円程度必要です。

また、動画編集ソフトにもコストはかかります。業界スタンダードの動画編集ソフトである、Adobe Premier Proは月額制で2,728円になります(2023年6月時点)。

納期やクライアント対応に追われる

そして、動画編集はクライアントワークになるため、納期をきちんと守らなければなりません。クライアントからの修正依頼にも対応する必要があります。

【経験者に聞いた】動画編集の単価を引き上げるためのコツ

個人で動画編集を請け負っている場合、自身で対応できる案件の量には限界があります。そのため一件あたりの単価を上げていくことが重要になります。

では、一体どうすれば動画編集案件の単価を引き上げられるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

動画編集の単価を引き上げるためのコツ

知識やスキルを高める

Web広告制作などの高単価依頼も受注できるよう、動画編集スキルを高めるために通信教育を受講しています。

Yさん(動画編集歴2年)

Twitterで同業他社のアカウントをフォローして、日々知識をインプットしています。

Mさん(動画編集歴2年)

動画編集案件の単価を引き上げるためには、知識とスキルを高めることが大切です。

知識とスキルが不足しており、編集した動画のクオリティが低いと、どれだけ上手に交渉したとしてもクライアントが単価を上げるメリットを感じられないため、結果として単価が上がらなくなってしまいます。

動画編集の知識やスキル、あるいは関連する知識やスキルを身につけ、それらを徹底的に磨き上げることによって、クライアントに対して質の高い提案ができるようになりますので、単価の引き上げ交渉にも応じてもらいやすくなるのです。

また、知識をスキルを高めることで作業スピードがあがり、こなせる案件数が増えるという副次的な効果も期待できます。

そもそも高単価な案件を対象にする

動画の時間が30分以内だと3,000円が限度だと思います。30分以上の動画を受託し、サムネイルの提案まで行っていけるようスキルアップを目指しています。

Aさん(動画編集歴9年)

より高単価な案件を受注することで、動画編集の報酬を高めることができます。

上記のように、企業のPR動画や広告動画は単価が高くなりやすいので、このような案件を獲得する努力をするのがおすすめです。

また、動画編集チームをまとめるディレクション案件も、高単価になりやすいです。

高単価な案件を獲得したい場合は、クラウドソーシングサイト以外にも案件獲得先を見つけることが重要です。高単価案件を得やすいフリーランスエージェントに登録したり、企業に直接営業しにいったりすることで、高単価案件を獲得できる可能性も広がります。

とはいえ、高単価案件を獲得する努力を実らせるためには、上記で述べたように、知識やスキルを高めることは必須です。

関連業務を巻き取る

動画編集のみの依頼ならばサムネイルを巻き取って単価交渉を行なっています。

Tさん(動画編集歴4ヶ月)

動画編集の単価を引き上げるためには、関連業務を巻き取ることが大切です。

例えば、YouTubeの動画編集の場合、動画編集だけでなく、企画や撮影まで請け負うことで報酬アップを狙えます。

動画編集の案件を出しているクライアントは、「予算が許す限り、動画編集業務を外注したい」

と考えているケースもあるため、企画や撮影までこなせる実力を示せれば、単価を大幅に引き上げやすくなります。

実績や信頼を積み上げる

編集スキルは大切ですが、さらに重要なのはコミュニケーションを密に行うことでした。

編集前、編集後だけではなく編集完了前など、相手が何を求めているのか、相手がどこを妥協しているのか、相手が何を大切にしているのかなど密にコミュニケーションをとる事で信頼を積み上げています。

Iさん(動画編集歴2年)

・同じミスを繰り返さない

・報告

・連絡・相談をしっかり行う

・納期厳守

という当たり前のことを当たり前に行うことを心掛けています。

Oさん(動画編集歴9ヶ月)

実績や信頼を積み上げることも、単価を引き上げるうえでは重要になってきます。

「この人に任せておけば間違いない」

「この人に任せれば結果が出る」

このようなイメージを持ってもらえている場合、多少強気な単価交渉も成功しやすいです。

また、実績や信頼を積み上げることによって、クライアントが別のクライアントを紹介してくれる可能性も高くなりますので、仕事の幅や報酬の幅も広げやすくなります。

積極的に提案・単価交渉を行う

リクエスト以上のことを提案しています。

「リクエストに加えて、こんな効果や演出ができますよ」と提案し、報酬を上げてもらっています。

過去の実績を見せて、コスパを伝えて納得してもらえるようにしています。

Hさん(動画編集歴3年)

動画編集案件の単価を引き上げるためには、単価交渉を行う必要があります。

クライアントが自ら、「そろそろ単価を上げましょうか?」と言ってくれることはありません。

なぜなら、依頼者はできるだけ安く発注したいと考えているからです。

どれだけスキルや知識レベルが高くても、クライアントの期待を超える納品物を提供できているとしても、自ら提案及び交渉をしない限りは単価は上がらないので、タイミングを見計らって交渉を行いましょう。

この時、周辺業務を巻き取るなど、単価を上げる見返りを提案することで、単価を上げやすくなります。

高単価の動画編集案件はどこで見つけられる?

動画編集案件で稼ぐためには、クライアントに単価交渉を行うのも大切ですが、最初から単価の高い案件を狙うことも重要になってきます。

以下、高単価の動画編集案件を見つけられる場所をいくつか紹介していきます。

高単価の動画編集案件はどこで見つかる?

クラウドソーシング

動画編集初心者におすすめなのが、クラウドソーシングです。

クラウドソーシングは、仕事を発注したい人と依頼したい人を結ぶサービスであり、利用料が無料なことに加え、常時様々な案件が募集されていますので、初心者でも始めやすいと言えます。仕事をこなし、報酬が得られた時のみ、手数料が差し引かれます。

クラウドソーシングで募集されている案件の多くは単価が比較的低めの案件ですが、中には相場を上回る高額案件もありますので、定期的にチェックしておくことをおすすめします。

エージェント

フリーランスで動画編集に挑戦している方、副業で動画編集に挑戦している方から人気を集めているのが「フリーランスエージェント(副業エージェント)」です。

フリーランスエージェントは、仕事を発注したい企業と、仕事を受注したいフリーランス、あるいは副業人材を繋げるサービスのことを指します。

これらのエージェントには、動画編集に限らず、様々な高単価案件がありますので、効率良く高単価案件を探していきたいと考えている方に最適と言えます。

また、エージェントを複数回利用し、実績や信頼を獲得することによって、担当者から案件のスカウトを受けることも可能になりますので、営業基盤を整えたいという方にもおすすめです。

知り合いからの紹介

動画編集関連の仕事をしている、もしくは関連する会社を経営している知り合いがいる場合は、一度相談してみるのがおすすめです。

関係が深い知り合いに相談すると、条件の良い案件を回してもらえる可能性が高くなります。

ただし、

  • 単価交渉をしにくい
  • 断りにくい

というような、相手が知り合いだからこそ起こるトラブルや悩みなども出てきますので、慎重に打ち合わせやすり合わせを行うようにしましょう。

SNS

近年では、TwitterやInstagram、Facebookを活用して営業活動を行う方が増えてきました。

どのSNSにも非常に多くのユーザーがいますので、アカウントやプロフィールを整え、関係性をしっかりと構築していくことによって、仕事にも繋がりやすくなります。

また、クラウドソーシングなどとは違って手数料も発生しないため、効率的に稼ぎたいと考えている方にはおすすめです。

ただし、契約書などを作成しておかないと、思わぬトラブルに発展する可能性がありますので注意してください。

まとめ

動画編集の単価相場は、数千円から数十万円以上とかなり幅があります。

難易度が低い案件や、作業量が少ない案件は1件当たりの単価が数千円前後になることもありますが、特別な知識やスキルが必要であり、尚且つ工数が多い案件については1件当たりの単価が10万円を超えることもあります。

自分のスキルレベルや知識レベル、クライアントとの信頼関係によってはさらに単価を引き上げられる可能性がありますので、今回紹介したことを参考にしながら、タイミングを見計らって単価交渉を行いましょう。

また、最初から単価の高い案件に応募するというのも1つの方法です。先ほど紹介した媒体を上手に活用することによって、効率的に稼げる高単価案件を見つけやすくなりますので、気になる方は是非試してみてください。

副業マッチングサイト、Anycrewでは動画編集の案件も募集されていますので、ぜひご利用してみてください。

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この記事の監修者

Anycrew Blog 編集部

フリーランス・複業・副業など個人で働く方と企業のマッチングプラットフォームAnycrewを開発するエニィクルー株式会社のメンバーです。

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