副業で顧問を行う際の報酬相場や注意点、求められるスキルなど解説

「副業で顧問として働くことに興味を持っている」といった方も多いのではないでしょうか。専門的な知識や経験が活かせる顧問業は、収入アップを希望する方やキャリアの幅を広げたい方にとって魅力的な選択肢となりえます。

そこで本記事では、副業顧問の概要や報酬相場、顧問に求められるスキルなど解説していきます。

目次

• 副業顧問とは？
• 副業顧問の報酬相場
• 顧問に求められるスキル・経験
• 副業顧問として働くメリット
• 副業顧問として働く際の注意点
• まとめ｜副業顧問として働く際はAnycrewエージェントがおすすめ

副業顧問とは？

顧問とは、専門知識や経験を活かして企業経営をサポートする役職のことを指します。経営・事業に関する課題解決への支援や、業績向上へのアドバイスなど、役割は多岐にわたります。顧問の就業形態は様々ですが、常勤と非常勤の2種類があり、契約形態は一般的には業務委託契約となります。

副業で顧問として働く人は、本業での就業先を持ちながら非常勤の顧問として、別の企業と業務委託契約を結び支援するという形になります。

顧問の種類

顧問は主に、内部顧問と外部顧問にわかれます。内部顧問とは、企業内部から選ばれて顧問になった人のことです。その企業の元役員・元役職者が顧問となる場合や、現職と内部顧問を兼任する場合などがあります。その企業独自のノウハウや、社内の人脈を活かして企業運営を支援する形です。

一方、外部顧問は、企業の外部から雇用された人のことを指します。顧問弁護士や顧問税理士などはよく耳にするかと思いますが、それ以外にも経営戦略、営業、マーケティング、人材育成など幅広い分野で顧問への需要があります。外部顧問は内部顧問とは異なり、特定の領域の専門性や客観性を活かして、社内視点では見えない問題や改善点を指摘できます。

顧問の役割　

ここでは、専門別に顧問が担う役割についてご紹介します。

• 経営顧問
• マーケティング顧問
• 営業顧問
• 技術顧問

経営顧問とは、企業のトップマネジメントに対して多角的な視点で助言するのが主な役割です。内容は、営業、マーケティング戦略、財務計画など、経営を推進していく上での特定の領域のアドバイスや、それらを包括する企業運営全般に関する助言など様々です。

マーケティング顧問は、市場分析や顧客層の特定などを行い、新しい市場への進出を支援します。営業顧問は、営業戦略や営業プロセスの改善、営業チームのトレーニングなど、営業を総合的に支援する人材です。また、豊富な人脈を活用して見込み顧客の紹介を中心に活動するケースもあります。

技術顧問は、新技術の導入や技術戦略の策定など、専門的にアドバイスします。技術的なリスク評価やイノベーションを推進し、製品開発や競争優位性の確立などをサポートします。

顧問と他の役職との違い　

顧問はあくまでもアドバイザーであり、意思決定を直接行う立場にありません。以下は、顧問と似た役職との違いについてのまとめです。

役職名	役割	意思決定権	実務関与
顧問	専門的な知識やアドバイスを長期的に提供する	なし	なし
相談役	主に経営層に対して助言を行う	なし	なし
役員	企業や組織の経営を実行する	あり	あり
参与	経営に関する助言やサポートを行う	あり（限定的）	あり
コンサルタント	特定の課題解決に対し、短期間で成果を求める	なし	あり（限定的）

具体的な業務遂行より、顧問は特定の問題に関しての指導や、問題解決のためのノウハウ提供が主な役割です。相談役は、経営戦略や社内問題に関する深い知識や経験に基づいて助言します。顧問より、組織内の信頼関係を基盤としたサポートが特徴です。

役員は、会社の業務執行に直接責任を負う人材のことです。参与は、役員ほど権限は持たず、実際の意思決定は限定的です。また、経営層や担当者との長期的な信頼関係を築く顧問とは対象的に、コンサルタントはプロジェクト型で迅速な分析と提案をしていきます。

副業での顧問の報酬相場

副業で顧問を行う場合の報酬相場は、業界や専門性のレベル、支援内容、契約時間に応じて変動しますが、以下は、顧問業で得られる報酬相場の目安です。

経営顧問	月20万〜50万円程度
マーケティング顧問	月10～30万程度
営業顧問	月10～50万円程度
技術顧問	月30〜50万円程度

顧問に求められるスキル・経験

副業の顧問として働くのに必要な資格は特にありませんが、高い専門性と実績があれば、企業からの需要も高くなります。以下は、顧問で求められるスキルや経験を紹介します。

• 豊富な人脈と経験
• 特定の業界への深い知見とノウハウの所有
• コミュニケーション能力

豊富な人脈と経験

キャリアや業界で積み重ねた人脈と経験は、顧問としての信頼性を高めるでしょう。

特に、さまざまな業種や企業の経営層と築いた広範な人脈は、大きな武器となります。適切なリソースやパートナー紹介が可能となり、解決策を提案する際の選択肢を増やせます。

また、多様な経験を持っていることで、課題解決に対して幅広い視点からアドバイスできる顧問として評価されるでしょう。

特定の業界への深い知見とノウハウの所有

顧問は、特定の業界や分野に関する専門知識が求められます。トレンドや競争環境、規制などを理解し、課題に即した解決策を提供する必要があります。

例えばIT業界では、最新技術の動向や開発プロセスについて熟知している人材が重宝されます。知識があれば、企業課題に対して具体的に助言できます。知識やノウハウをもとに、迅速かつ実践的な解決策を提供することで、価値あるアドバイザーとして認識されるでしょう。

コミュニケーション能力

顧問には、状況に応じた高度なコミュニケーション能力が求められます。外部人材としてアドバイスを行う際、「これまでのやり方を否定される」と捉えられ、クライアント先から反発を招くことがあります。そのため単に問題点を指摘するのではなく、相手の背景や努力を尊重しながら寄り添う姿勢が重要です。

例えば、「現場の工夫で得られた成果」を評価した上で、「さらに発展できる方法」を提案していきます。丁寧なヒアリングで相手の本音を引き出して共感しつつ、解決策のメリットを具体的に提示していくといいでしょう。

副業で顧問として働くメリット

副業で顧問を務めることには、以下のようなメリットがあります。

• 収入が増える
• 人脈が広がる
• キャリアの幅が広がる

収入が増える

副業顧問として働くことで、本業以外の収入を得られます。特に企業の経営相談や技術支援といった分野では、専門的な知識や経験を求められることもあり、時給換算の報酬が高い傾向です。

例えば、1時間1万円程度の顧問料が設定されるケースも少なくありません。本業以外に効率よく働くことで副収入を確保できる点は大きなメリットです。

人脈が広がる

副業での顧問の仕事を通じて、多くの企業や業界関係者と接点を持てる点も魅力です。異業種のクライアントやスタートアップ企業との関わりからネットワークが強化され、新しいビジネスパートナーとの出会いが増えます。

例えば、技術顧問として働いたことがきっかけで、大型プロジェクトへの参加オファーを受ける可能性もあります。幅広い人脈が、ビジネスチャンスの拡大に繋がるかもしれません。

キャリアの幅が広がる

副業で顧問として活動すると、未知の分野や業務との出会いが期待できます。最新技術やトレンド、多様なビジネスモデルに触れることで視野が広がり、キャリアの幅を広げられるでしょう。

例えば、マーケティング顧問として製造業のデジタル化を支援する際、従来の経験を新たな切り口で提案することで、製造業特有の課題への理解を深められます。

こういった経験は、本業にも好影響となるだけでなく、自分の専門性を高めて市場価値を向上させる機会となります。結果、転職や起業など、将来のキャリア選択肢が増えていくでしょう。

副業の顧問として働く際の注意点

副業で顧問を務める場合は、以下の点に注意が必要です。

• 本業の規約を確認しておく
• 税務処理を遵守する
• 労働時間を管理する

本業の規約を確認しておく

副業を始める前に、本業の就業規則を確認しておきましょう。競業避止義務に違反しないよう、会社の利益や事業と競合しない内容での活動が求められます。

規定に副業禁止条項が含まれる場合、会社から許可を得る必要があります。許可を得ずに副業すると、場合によっては懲戒処分の対象となることもあるため注意が必要です。

税務処理を遵守する　

給与所得以外で、年間20万円以上の副業所得がある場合、確定申告が必要です。具体的には、副業で得た収入から必要経費を差し引いた額が課税対象となります。

（出典：国税庁_No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人 ）

例えば、交通費や通信費といった経費は控除可能です。住民税の計算にも影響するため、本業の勤務先に副業収入を知らせたくない場合は、普通徴収を選ぶことが推奨されています。不正確な申告はペナルティの対象になるため注意しましょう。

労働時間を管理する

副業と本業を両立するためには、労働時間の計画的な管理が必須です。

具体的には、1週間のスケジュールをあらかじめ設定し、業務量が偏らないようバランスを取ります。過労や睡眠不足が続くとパフォーマンスが低下し、両方の仕事に悪影響を及ぼす可能性があるため、自分の健康状態を常に把握しておきましょう。

まとめ｜副業顧問として働く際はAnycrewがおすすめ

副業として顧問に取り組むことは、スキルや経験を活かしつつ収入を得られる魅力的な働き方です。企業と信頼関係を築きつつ、スムーズに業務を進めていくためにも、企業と副業人材をサポートするエージェントの活用がおすすめです。

副業マッチングサービスのAnycrewでは、副業で参画できる顧問やCxOなどのポジションも紹介しています。「副業で顧問として活躍してみたい」といった方は、お気軽にお問い合わせください。