新規事業で外注すべき業務とは?コア・ノンコアの判断基準と依頼先の選び方

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「新規事業を立ち上げたいが、社内にノウハウもリソースもなく、採用には時間がかかり、コンサルに頼めば費用が膨らんでしまう」

こうした状況では、「外注」という選択肢が有効です。

こちらでは、新規事業で外注すべき業務と社内に残すべき業務の判断基準、外注先の種類と選び方、丸投げを避けた進め方までを解説します。

発注判断に直結する情報に絞ってまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

1. 新規事業における外注とは|用語の整理

新規事業を立ち上げる場面では「外注」「代行」「アウトソーシング」がほぼ同じ意味で使われます。

「外注」は外部の事業者や個人に業務を発注すること全般を指す言葉で、業務委託(請負・委任・準委任)はそのときに用いる契約形態の一つです。「アウトソーシング」は企画・設計から運営までを戦略的に外部へ委ねる概念とされることが多いものの、新規事業の文脈では「外注」とほぼ同義と考えて差し支えありません。

本記事では3つをまとめて「外注」と表記し、発注者の視点から何をどう委託するかに絞って解説します。

2. 新規事業で外注すべき業務・社内に残すべき業務

どの業務を外部に委ねてよく、どこを社内に残すべきかの線引きは、「コア業務」と「ノンコア業務」という分け方が判断の軸になります。

新規事業では、自社の判断・意思決定・競合優位に直結する業務をコアとして社内に残し、専門ノウハウは要るが外部でも同質の成果を出せる業務をノンコアとして外注を検討するのが基本です。何がコアにあたるかは事業フェーズや企業によって変わるため、下の整理を目安にしてください。

区分 判断の目安 新規事業での代表例
コア業務(社内に残す) 自社の判断・意思決定・競合優位に直結する 事業コンセプトの策定、KPIの設計、パートナー交渉、顧客インタビュー
ノンコア業務(外注を検討) 専門ノウハウは必要だが、外部でも同質の成果が出せる 市場データの収集・整理、事業計画書の文書化、専門領域の設計・開発

このコア・ノンコアの軸を、新規事業で実際に外注されることの多い業務に当てはめて見ていきましょう。

新規事業で外注しやすい4つの業務

こちらでは、新規事業を推進する企業の間で外注されることが多い業務を4つ紹介します。

1. アイデア・企画のアウトプット支援

事業アイデアの壁打ち役や、アイデアを文書・スライドに落とし込む支援は外注の利用が多い領域です。ただし、「何を目指すか」という事業の方向性そのものは社内で決める必要があります。

外注先のアドバイスを参考にすることはできますが、最終的な意思決定は発注者側に残すべき業務です。

2. 市場・マーケティングデータの収集と分析

市場規模の調査、競合調査、ユーザーヒアリングの設計と実施、データの集計・分析といった業務は、専門的なノウハウがなくても依頼しやすく、成果物の完成を条件に発注できます。

新規事業の仮説検証に欠かせない情報を、スピーディーに得るために活用されます。

3. 事業計画書の作成・文書化

事業計画書の作成そのものは外注できますが、「作成の過程でおこなう議論」は社内に残すべき作業です。数値の根拠や事業の前提条件を社内で理解していなければ、計画書が形式的な書類になってしまいます。

外注先に任せるのは文書化の作業に絞り、内容の検討は社内でおこなうという分担が一般的です。

4. 自社にノウハウのない専門業務

システム開発、法務確認、デザイン制作、データ分析など、社内に専門人材がいない領域は外注が現実的な選択です。専門知識の習得に時間をかけるより、その領域のプロに委託して、事業の核心部分に社内リソースを集中させるほうが立ち上げのスピードが上がります。

コア業務まで外注すると何が起きるか

事業コンセプトの定義や顧客課題の整理、KPIの設計といったコア部分まで外注に委ねた場合、短期的には事業が動いているように見えても、社内にノウハウと判断基準が残りません。外注先が離脱したあとに事業を継続できなくなるリスクが高まります。

外注した業務から学んで社内に知見を引き継ぐ設計が、発注者側に求められます。

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新規事業を業務委託で進める方法|委託できる業務・費用相場・成功のコツを解説

3. 新規事業ならではの外注メリット・デメリット

こちらでは、新規事業を外注するメリット・デメリットを中心に解説します。

新規事業を外注するメリット

新規事業を外注するのは、社内に人材を抱えていない段階でも専門知識をすぐ調達でき、限られた社内リソースをコア業務に集中できるからです。固定の人件費を増やさずに委託範囲や期間でコストを調整できるため、収益の見通しが立ちにくい初期でも財務的な柔軟性を保てます。

立ち上げを社内だけで担うと既存事業の担当者が兼務しがちですが、外注で専用リソースを確保すれば既存事業の品質を落とさずに並行推進しやすくなる点も、複数事業を抱える企業には見逃せないメリットです。

また、採用難という外部環境も外注を後押ししています。経済産業省「IT人材需給に関する調査」によると、IT人材は2030年に需要高位で最大約79万人規模の不足が見込まれています。テクノロジー領域の人材採用が難しい状況が続く中、外注で専門人材を確保するニーズは高まっています。

出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」

注意すべきデメリットと機密管理

一方、新規事業は要件が固まりきらないまま走り出すことが多く、目的や品質基準の認識がずれると修正や追加費用がかさみます。

さらに、コア部分まで委ねると社内にノウハウが残らず、委託終了後に自社で継続できなくなるおそれがあります。

事業計画や市場調査、顧客情報といった競争優位に直結する機密を渡す以上、NDA(秘密保持契約)と情報の取り扱いルールを契約前に固めておくことも欠かせません。

4. 新規事業の外注先の種類|コンサル・制作会社・フリーランス・副業人材

外注先の選択肢は大きく分けて、コンサル会社・調査・制作会社、そしてフリーランス・副業人材の3つです。どれが優れているかではなく、自社の課題の性質・委託範囲・予算・スピード感に応じて選ぶことが判断の基本になります。まずは3つの強み・弱みと向いているケースを比較表で整理します。

外注先の種類 強み 弱み 向いているケース
コンサル会社 体系的なメソッドと豊富な支援実績、複数専門家のチーム対応 費用が高く、硬直的なフレームワーク適用になりやすい 事業全体の戦略設計から標準化まで任せたい場合
調査・制作会社 特定業務(市場調査、事業計画書作成など)の品質が安定している 業務が縦割りで、複数社への発注調整が必要になる 特定の成果物(レポート・資料)の作成を明確に依頼したい場合
フリーランス・副業人材 必要なスキルをピンポイントで確保でき、費用も柔軟、伴走型の関係が築きやすい 個人差があり、見極めが必要。品質管理は発注者が担う 企画〜実行まで継続して関わる人材が必要な場合

それぞれの特徴を、新規事業で依頼する場面に即してもう少し詳しく見ていきましょう。

コンサル会社

経営コンサルタントや新規事業特化のコンサル会社は、事業全体の戦略立案から検証設計まで幅広く対応できる体制を持っています。チームで支援するため複数の専門分野をカバーできる点が強みですが、その分費用は高く、1プロジェクトあたり数百万円規模になることもあります。

また、コンサル会社の支援はフレームワークに沿った進め方が中心になりやすく、自社の事情に合わせた柔軟な対応が難しいと感じる企業も少なくありません。

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調査会社・制作会社

市場調査会社は定量・定性調査の設計と実施を専門としており、一次データの収集が必要な場面で活用されます。事業計画書の作成支援を手がける専門会社も存在します。

ただし、こうした会社は業務が縦割りになっていることが多く、調査・企画・実行と複数フェーズにわたる依頼には複数社への発注調整が必要になります。

フリーランス・副業人材

コンサル会社と定型業務のBPOの中間に位置する選択肢として、近年注目が高まっているのがフリーランス・副業人材への委託です。特定の事業領域に深い経験を持つ個人に、市場調査から企画・プロジェクトマネジメント・初期営業まで継続して関わってもらうスタイルで、1人または少数のプロ人材に幅広く伴走してもらえます。

費用はコンサル会社に比べて柔軟に設定しやすく、週1〜3日程度の稼働から始めることもできます。新規事業を担える人材の採用が難しい、または採用より先に動き始めたいという企業にとって、現実的なリソース確保の手段になります。

大手企業やコンサルファーム出身で新規事業の経験を持つ人材が業務委託で動いているケースも増えており、専門性の水準という点でも選択肢として検討しやすくなっています。

費用の目安(一例)

費用は依頼先の種類や委託範囲によって大きく異なります。依頼内容ごとの目安を一例として整理したので、おおよその幅をつかむ参考にしてください。

業務の種類 費用の目安(一例) 前提
アイデア・企画のアウトプット支援 50〜300万円程度 コンサル会社に依頼した場合の参考値
市場・マーケティングデータの収集・分析 30〜100万円程度 調査会社に依頼した場合の参考値
事業計画書の作成 50〜100万円程度 コンサル会社に依頼した場合の参考値
BPO・オンラインアシスタント 月15〜25万円程度 定型業務の補助を依頼した場合の参考値

フリーランス・副業人材への委託の場合は、週あたりの稼働日数や業務の専門性に応じて交渉が可能なため、コンサル会社と比べて柔軟な費用設計が期待できます。

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  • 市場調査・事業性評価・開発ディレクション・初期マーケなど、課題に応じて人材を選定・紹介
  • 契約継続率90%以上。最短1週間でプロ人材をご提案

5. 失敗しない外注先の選び方

外注先の選定は、費用の安さや知名度だけで判断すると後から認識のズレが表面化します。新規事業特有の不確実性を理解したうえで、以下の観点で候補を絞ることで失敗のリスクを下げられます。

新規事業の外注先を選ぶ5つの観点

外注先を選ぶ際のポイントは、次のとおりです。

1. 新規事業・事業開発の支援実績

汎用的なコンサルや制作経験があっても、新規事業の立ち上げに関わった実績は別物です。事業の仮説検証、PMF(市場適合)前後のフェーズの変化に対応した経験を持つかどうかを確認しましょう。

実績の有無は、候補先に過去の支援事例や携わった業務の具体例を聞くことで確認できます。

2. 自社の業界・テーマへの理解度

業界構造や競合の動き、顧客の購買行動を理解していない外注先では、市場調査や事業計画の品質が表面的なものになります。候補先の経歴や過去案件が自社の業界・テーマに近いかどうかを確認することが、成果の質に直結するでしょう。

3. コミュニケーションのスタイルと頻度

新規事業は仕様が途中で変わることが前提です。認識のズレが生じたときに素早く修正できるか、定例報告の頻度や報告フォーマットを事前に合わせておけるかが重要です。

最初の打ち合わせで、コミュニケーション方法と報告ルールを確認しておくことをおすすめします。

4. 費用対効果(価格と期待成果のバランス)

費用の高さが成果の高さと比例するとは限りません。委託する業務の範囲と成果物を明確にしたうえで、見積もりを取り、費用に見合った成果が得られるかを判断しましょう。

とくにフリーランス・副業人材の場合、週あたりの稼働量と費用の関係を最初に確認しておくと、コスト管理がしやすくなります。

5. 情報管理のルールと契約条件

事業計画や市場調査の内容、顧客情報を外部に渡す以上、NDA(秘密保持契約)の締結は前提です。加えて、業務で作成した成果物や知的財産の帰属先(自社か外注先か)を契約書に明記しておくことも、後々のトラブルを防ぐための基本です。

丸投げを避けるために発注側が準備すること

外注がうまくいかないケースの多くは、発注者側の準備不足から生じます。丸投げを防ぐためにも、以下の順序で準備をおこないましょう。

まず必要なのは、依頼する業務の「ゴール」と「制約条件」を言語化することです。「市場調査をお願いしたい」という発注では、調査対象・調査方法・期待するアウトプットの形式が外注先に伝わりません。成果物のイメージと使い道を具体的に伝えることが出発点になります。

次に、外注先との窓口担当者を社内で決めましょう。担当者がいないまま複数の社内メンバーが別々に連絡すると、外注先が受け取る指示が矛盾し、品質に影響が出ます。

最後に、成果物の確認と承認プロセスを設計します。中間成果物を確認するタイミングを事前に合意しておくと、方向性のズレを早期に修正できます。

6. 外注を活用した新規事業の進め方|企画から実行まで伴走できる人材という選択肢

外注を組み込んで新規事業を動かすには、発注のタイミングと委託範囲の設計が成否を分けます。とくに「コンサルへの一括委託」でも「定型業務の部分的なBPO」でもない、プロ人材に継続して関わってもらう伴走型の活用が、多くの新規事業チームに合う現実的な形として広がっています。

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外注を活用する典型的な進め方

新規事業は立ち上げのフェーズごとに必要なスキルが変わります。外注で補いやすい代表的な場面は、次のように整理できます。

  • フェーズ1(市場調査・仮説設定): 調査の設計は社内で主導し、実施と分析を外注する。コア業務を手放さないための基本姿勢
  • フェーズ2(事業性評価・検証): 収益モデルや参入障壁を外部の目線も交えて評価し、内部では気づきにくい前提の甘さをあぶり出す
  • フェーズ3(PM・開発ディレクション): PM経験者を委託に加え、エンジニアやデザイナーとの調整や要件整理を任せて開発の混乱を防ぐ
  • フェーズ4(初期マーケ・初期営業): 最初の顧客獲得の設計・実行を任せ、ノウハウを蓄積しながら社内に移転する

各フェーズで別々の発注先に切り出すこともできますが、フェーズをまたいで同じ人材に関与してもらえれば、引き継ぎのロスを抑えられます。そこで現実的な選択肢になるのが、次の伴走型の委託です。

フリーランス・副業のプロ人材を活用した委託という選択肢

コンサル会社への依頼は体系的な支援が得られる一方で、費用が高く、硬直的なフレームワーク適用になりやすいという声があります。一方、人材採用は時間がかかり、新規事業の立ち上げスピードに間に合わないことが多いです。

そこで選択肢として注目されているのが、大手企業やコンサルファーム出身で新規事業の実務経験を持つフリーランス・副業人材を、業務委託で継続的に関わらせる形です。週2〜3日の稼働で市場調査から企画・PM・初期マーケまで複数のフェーズをカバーしてもらえ、フェーズが変わっても継続してプロジェクトに関与してもらえるため、引き継ぎのロスが発生しにくいのがメリットです。

Anycrewの新規事業開発支援では、このような形での委託が可能です。市場調査・事業性の評価・プロジェクトマネジメント・開発ディレクション・初期マーケティング・初期営業を担えるプロ人材を紹介しており、最低発注金額・最低契約期間の制限がなく、最短1週間で候補人材の提案を受けられます。募集掲載と候補者紹介まで無料で利用でき、稼働開始時に料金が発生する仕組みです。また、エージェントを通じて紹介した案件の契約継続率は90%以上を維持しています。

企画から実行まで一気通貫で任せられる人材を探したい方は、Anycrewにご相談ください。

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まとめ

新規事業で外注を有効に使えるかどうかは、「何を社内に残して、何を委ねるか」という判断軸を最初に持てるかで決まります。この記事の要点を整理します。

  • 「外注」「代行」「アウトソーシング」は実務上ほぼ同義。新規事業では準委任契約による伴走型の委託が多い
  • コア業務(事業コンセプトの策定・KPI設計・意思決定)は社内に残す。市場調査・文書化・専門業務はノンコアとして外注を検討できる
  • 外注のメリットは専門知識のスピーディーな活用・コア集中・固定費の変動費化。デメリットは認識のズレ・ノウハウ非蓄積・情報漏洩リスク
  • 外注先はコンサル会社・調査制作会社・フリーランス副業人材に大きく分かれる。費用・柔軟性・伴走可否を軸に選ぶ
  • 外注先の選定では、新規事業の実績・自社業界の理解度・コミュニケーションスタイル・情報管理ルールを確認する
  • 丸投げを避けるために、発注側が「ゴールと制約条件の言語化」「社内窓口担当者の設置」「中間確認プロセスの設計」をおこなう

社内だけで新規事業を完結させようとするとリソース不足に陥りやすく、大手コンサルへの丸投げはコストと硬直性という別の課題が生じます。プロ人材を業務委託で動かす伴走型の外注は、その中間に位置する現実的な選択肢です。

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